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禁書?アンジュが書いた夢小説のすべて!!

こちらの投稿は、にじさんじに所属するアンジュ・カトリーナが書いた禁書レベルの夢小説の全文を掲載しています。

目次

夢小説の概要

天宮こころからのお願いで、マインクラフト内の図書館に寄贈する本を書くことになったアンジュ。
その内容に他のライバーはかなりの精神的ダメージを負い、禁書指定まで受けてしまいます。

著者アンジュによる執筆と音読と見たい方は下記のリンクから閲覧できます。
https://www.youtube.com/watch?v=DJtjDhova7k
https://www.youtube.com/watch?v=53JHyOcvPsc

夢小説の内容

夢小説の内容は配信内でアンジュ・カトリーナが執筆した本の内容を引用したものです。
当サイトの管理人によるオリジナルではありません。

~ 夢 ~

第一章:夏
第二章:朝
第三章:唇
第四章:友
第五章:華
第六章:待
第七章:誘

~ 夏 ~

―――――――…ジュ、
――――アンジュ。

目を開けると夏の暑い日差しが私の顔に降り注ぐ。

いつの間にか私は眠っていたのか。

「アンジュおはよ。よく眠れた?」

見上げるとリゼがいた。長い髪が私の頬をくすぐる。

「アンジュ話している内に寝ちゃったんだよ。こんな所で寝てたら熱中症になっちゃうよ?」

頭の後ろに温もりを感じる。もしかして、これは、

「膝枕…?」

思わず声に出していた。
リゼはふふっと笑うと私の頬にかかる長い髪を耳にかけた。

「…やだった?」

「…イヤじゃない。」

顔をそらしながらそう呟くと、リゼはまたふわりと笑う。

頬が熱くなっているのを感じる。

この熱さは、きっと―…
 夏のせいだけじゃない。

fin

~ 朝 ~

「おはようさん」

重たいまぶたを持ち上げると目の前には戌亥が微笑んでいた。

…少し照れくさい。

「ん、…はよ…」

その思いを隠すように、視線を逸らして返事をする。

いつも通り戌亥と他愛のない会話をしながら、私はゆっくりと起き上がり出かける準備をする。

リビングに行くともう朝ごはんの準備ができており、それを口へ運ぶ。

「美味しい?」

戌亥がにっこりと笑いながら尋ねる。

「ん、美味しい。」

「よかった。おおきに。」

優しい時間が流れる。戌亥がいて、私がいる。この日常が愛おしい。

さて、食べたしそろそろ出かけるか。

そう思い、食卓を立ったところで戌亥に呼び止められる。

「ンジュ。」

振り返ると戌亥がクスクスと笑っている。

「ふふ、おべんと、ついてんで。」

私の頬についている米粒を親指で掬って自らの口へ運ぶ。

「ん。よし、いってらっしゃい。」

少し頬が熱くなるのを感じながら、私も笑う。

「ありがとう。いってきます。」

「気をつけてな」

いぬいがどんどん好きになる。
私はそう感じながら仕事へと向かった。

fin

~ 唇 ~

それは突然のことだった。
それは、予想外の出来事だった。

一瞬唇に触れた熱い感触。

これは、夢…?

どうして、こんなところに?

それは遡ること数時間前。

「アンジュ、今日…家、いっていいか?」

配信中の出来事だった。
当然の申し出。

いつもの冗談だと思った。
本気になんて、していなかった。

なのに。

「ほんとに来るなんて…」

インターホンが鳴り、ドアを開けるとそこにはベルさんがいた。

途端、塞がれる唇。

一瞬、何が起きたか分からなかった。

憧れてたようなモノではない、乱暴なキス。

イヤなわけなかった。

ただびっくりして押しのけてしまう。

「ッ…」

壁にぶつかるベルさん。

「あっごめんなさい…!私…!」

「ごめん」

「…、いえ、私こそ…ちょっとビックリしちゃって」

「イヤ、だったか…?」

視線を落としたままベルさんは言う。こんなにも心細そうなベルさんは初めて見る。

不安げな瞳。

違う、違うのベルさん。
私、嫌だったわけじゃ…

「いやじゃ…ないです…」

ベルさんが顔をあげる。

そして

「んっ…」

2度目の、――――――。

抑えられる腕。今度はどれだけ力を入れても退けることはできない。

「アンジュ…」

「ベルさん…」

夜は、まだ終わらない。

fin

~ 友 ~

「アンちゃん、あたし、結婚することにしたんだよね。」

「え?」

一瞬、言ってる意味が分からなかった。

「少し前に知り合った人でさ、ちょっとバカだけど、優しい人なんだよね」

「そっ…か…」

喉が詰まるように感じる。
息がうまくできない。

「うん、アンちゃんも式に来てね!」

そういってソシエは嬉しそうに微笑む。好きな人について話す彼女の顔は眩しくて…。

これは、寂しさ?…嫉妬?

自分の感情が理解できない。妬ましいだけなのか、それとも、私もしかして、ソシエのこと…?

胸がざわざわする。

「アンちゃんのことだから、もっと怒るかと思ってた!裏切り者ーって!」

楽しそうにキャッキャ笑いながら話すソシエ。私、今…うまく笑えているかな。

「おめでとう、ソシエ。幸せになってね。式は絶対に行くよ。」

「うん、ありがと!!」

私はソシエの友だち。だから応援しなきゃ。祝福しなきゃ。

だから、この気持ちは、気づかないふりをしておこう。
大丈夫、ソシエが幸せが私の幸せだから。

「ほんと、おめでとう。」

最後にもう一度だけ言った。
自分に言い聞かせるように。自分の心を騙すように。

明日からもまた友だちでいられるように。

fin

~ 華 ~

「はー、怖かった。」

唯華のお願いで、一度映画を止めてお茶休憩を入れる。

今日は唯華との4回目のデート。私の家でホラー映画鑑賞会をしていた。

「アンジュ全然びびらんやん」

「いやビビってるよ、唯華が怖がりすぎているだけ」

嫌がる唯華を無視してホラー映画を見ようと言ったのは私だった。

やっぱり本当にホラーは怖いらしい。霊能力者だからなのだろうか。

ソファの端で縮こまる唯華をクスクスと笑いながら見つめる。

「怖いなら、ぎゅーしよっか?」

断られることは分かった上での誘い。大げさに腕を広げて唯華をニヤニヤと見つめる。

すると。

腕の中が温かい。甘い香りが広がる。
私の予想とは裏腹に唯華は私に体を預けてきた。

「えっ、と…?唯華さん…?」

頭の中が真っ白になる。
彼女からの返答はない。

「あー、これは…えっと?」

「……続き見よ」

続きって…。
上から顔を覗き込もうとするが、少し俯いてちょうど顔が見えない。

「え…だって…」

「ええから、続き見よ」

そういって私を急かす唯華の髪がさらりと揺れる。耳が赤い。

これは……。

「続き、見ます、か…。」

「うん…。」

リモコンを手に取り再生ボタンを押す。画面には再び映画が流れ始める。

「怖くない?」

「うん、もうあんま怖くない。」

映画は、まだ、あと半分以上はある。

fin

~ 待 ~

「まちゅ~~~~!!!」

はぁ。久しぶりに会ったと思ったらいつもと変わらない調子のアンジュ。

こっちが一体今までどんな気持ちで…。

アンジュは唇を尖らせて走ってくると、そのまま抱きついてきた。

「やめろぉ!くっつくなぁ!!」

それをグイグイと手で押して引き剥がしながら、いつも通りの騒がしいやり取りが続く。
しかしそのうち当然アンジュは黙り込み、いつもとは違う真面目なトーンで呟く。

「最近、あんまり会えなくてごめんね。」

びっくりして見上げると、そこには少し申し訳無さそうな顔をしたアンジュがいて。

…なんだ、分かってんじゃん。

「…いーよ、別に。」

気にしてないって言ったら嘘になるから。
ついボクも拗ねたように答えてしまう。

揺れる瞳。曇る表情。
どうしよう、困らせたかったわけじゃないのに。

「今度は、もうあんまりほっとくなよ!」

慌てて言葉を続けると、安心したようにアンジュの顔はふにゃりとゆるんだ。

「うぅーーー!!ごめん、まちゅちゅ~~!!!」

大げさに泣きながらぎゅっと抱きしめてくるアンジュを、よしよしと撫でながら話を続ける。

「大丈夫だよぉ、ボク全然おこってないから」

「まちゅ~~~!!」

また冗談みたく大きく泣く彼女を見て、
ああ、かわいいなあ…なんて思ってしまう。

かわいいと、愛おしいと、思ってしまう。

「次はすぐ会ってくれないといやだからね。」

「うん、わかった。ごめんね、絶対すぐ連絡する。」

目をうるうるとさせて言うアンジュ。
こう言って明日は別の女の子の家に行くのをボクは知ってる。

なのに。

「どうして好きなんだろうなぁ」

「え?」

小さく呟いた言葉を彼女は聞き取れない。

「ううん、なんでもない!」

そう笑って見せると、アンジュは首を傾げながらも、同じようにニコリと笑う。

――ああ、かなわないなあ。

ぎゅっと抱きしめ返し、慌てるアンジュをよそにその胸に顔をうずめた。

ボクだけのものになればいいのに

なんて思いながら。

fin

~ 誘 ~

今日は久しぶりにみこと様とお出かけ。

なのに。

「あれ?雨…?」

ぽつりと鼻の頭に水滴が落ちる。

「あ、ほんとだ…」

途端に雨脚は強くなり、ザァっと音を立てて降り始めた。

「わ、どうしましょう…!!」

天気予報にない雨。
ふたりとも傘は持ってきていなかった。

わたわたとするが特に解決策も浮かばない。

「この辺り、喫茶店なんてないですよね…。」

「そうじゃなあ、この辺りは飲み屋街じゃから、そういった店はないかもしれんなあ」

そうこうしている内に雲行きはどんどん怪しくなり、ゴロゴロと雷の音も聞こえてくる。

「えっと、どうしよう、どりあえず少し走りますか」

たまたま着ていた大きめの上着を傘代わりにして、二人で駆け出す。

すると次第に辺りは飲み屋街から怪しい町並みへと変わってゆく。

「…ホテル街じゃな」

「ホテル街、…ですね…」

一旦立ち止まった軒先での会話。何となく気まずい。

「アンジュ。」

「はい」

真面目な声色につられるように、私もつい真剣な面持ちで返事をする。

「ちょっと休憩していくかぁ!」

「していかないですよ!!」

突拍子もない申し出に動揺し、つい被せるように返答してしまう。

「でもアンジュ。このままじゃ、わらわ…寒くて…!しんじゃうかもしれん…!!」

そう言って震えるような仕草をするみこと様を私は疑うようにじっと見るめる。

「えぇ」

「あんじゅ…!」

瞳をうるませて寒そうにする鬼の女王。わざとらしく手のひらをはーっと温めては、こちらをチラチラと見てくる。

…かわいい。

けど確かに季節はもう冬。
かなり体も冷えてきた。

みこと様の仕草もあながち嘘ではないのかもしれない。

諦めたようにはぁとため息をつく。

「そうですね、ちょっとだけ休憩して行きますか。」

「あんじゅ…!」

みこと様の瞳が輝いたのは気のせいだろうか。

「ほんとにちょっとだけ!!!ちょっとだけです!!雨がやんだら出ますからね!!!!!」

「うん!わかった!」

みこと様は子供のように大きく頷いて、怪しげなホテルへと私の手を引いていった。

―――――――――――――
―――――――――
――――・・

「ほ、ほんとに何もなかった…。」

当たり前のことなのについ呆然としてしまう。

それはそう。ないのが当たり前。当たり前なんだけど。

本当に普通にシャワー浴びてテレビ見て雨が上がったら出てきてしまった。

しんな私の呟きを聞いてか、みこと様はいたずらそうな笑みを浮かべる。

「何かあった方がよかったかのぅ?」

「あ、…いや、全然そんな、ことは…!!」

う、とつい狼狽えてしまう私にゆっくりとみこと様は近づいて耳元で囁く。

「続きはまた今度じゃ」

ぼっと顔が熱くなる。慌てて耳を押さえ、後ずさる私を見て、楽しそうに笑うみこと様。

これじゃ心臓がもたない…。

バクバクと高鳴る心音を気取られないように、極力平気そうな表情を作る。

「今度はありません!!!」

…たぶん。

fin

~ あとがき ~

こんにちは。
著者のアンジュ・カトリーナです。

まずは数ある本の中からこの本を選び、読んで頂いたあなたに精一杯の感謝を。
本当にありがとうございます。

普段は、あまり本は書かないのですが、今回天宮こころさんにこのような機会を頂き、筆をとらせて頂きました。

初めは緊張であまり筆も進まなかったのですが、書いていく内にコツを掴み、自然とキャラたちが動いてくれるのを感じました。

ここまで読んで頂いて如何だったでしょうか。

どの話が一番好きでしたか?

この本を読んで、何かを感じ、学んでくれることがあれば、著者としては一番の喜びです。

その気持ち、思い、大事にしてください。

あまり長くなるといけないのでここまでにしておきます。
では、また会う日まで。

―アンジュ・カトリーナ

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